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痛風
古代ギリシャの女流哲学者のヒッパルキアは論敵のテオドロスにいいました。
「私があなたをぶっても別に悪いことをしたことになりませんよ」
テオドロスが「ほう、それはなぜかね?」とヒッパルキアに尋ねました。
ヒッパルキアは「あなたがして悪くないことは私がしても悪くないはずです。あなたが自分をぶっても別に悪いことではないでしょう?」と答えました。
詭弁ですね。
良いか悪いかという問題ではなく、自分の意思と他人の意思の問題ですからね。
つまり、自分にぶつ意思があるかどうかの問題です。
テオドロスはヒッパルキアに自分をぶちなさいといわれても、ぶたないでしょうから。
でも、テオドロスは「じゃ、自分で自分をぶつよ」といってうるさいヒッパルキアから逃げたかも。
ところで、痛風は抗炎症剤の投与などで、いったん軽快しますが、再発する可能性が高い疾患です。
痛風はきちんと再発防止の対策を立てないと、慢性化して一生逃げられなくなりますよ。
痛風とは
痛風(つうふう)はおもに関節、とくに初期は足の親指の付け根などの関節が腫れ上がって激しく痛む疾患です。
痛風という名前の由来には腫れ上がった関節に風が当たっただけでも痛むほか、風が吹くように痛む箇所が移動するなどの説があります。
痛風を発症する年齢層は30~50代が多く、大人の20%以上が痛風になっているともいわれています。
痛風の発症者は男女比で9対1の割合になっていて、女性に痛風が少ないのは女性ホルモンのエストロゲンの尿酸値を下げる作用のおかげであるといわれています。
痛風を発症する年齢層も年々下がってきて、20代の若年者の痛風も珍しくなくなってきています。
痛風を発症した方の40~70%は同時に脂質異常症も発症していて、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が元になっていることが多いのが痛風の特徴です。
痛風の症状
痛風は発症する前に高尿酸血症という血液中の尿酸値が高い状態が長く続きます。
そして、高尿酸血症を放置したままにしておくと、ある日突然、足の親指の付け根などの関節が赤く腫れて痛みだす痛風発作が起こります。
痛風発作の痛みは、抗炎症剤などを使うと、7~10日ほどで次第に治まっていき、そのうちにまったく症状がなくなってしまいます。
痛風はこれで治ったわけではなく、治療をせずにそのまま放置すると、たいていは1年以内に再発します。
痛風は再発する難治性のやっかいな疾患であるばかりか、関節症や循環器系の疾患まで併発することがあります。
痛風の原因
痛風は細胞などの核酸に含まれるプリン体という成分が肝臓で老廃物として分解されるときにつくられる尿酸の結晶化が原因で発症します。
尿酸は肝臓でつくられてから腎臓(じんぞう)で処理されて膀胱(ぼうこう)へ排出されますが、過剰に生産され過ぎて膀胱から排出されなかった尿酸は血液中に戻ります。
このとき、血液中の尿酸濃度が上昇し、ある一定期間かつ一定量を超えると血液中の尿酸が尿酸ナトリウムとして結晶化してしまいます。
この尿酸ナトリウムを白血球が異物として攻撃し、白血球から炎症物質のプロスタグランジンなどが放出され、関節などの炎症や痛みが起こります。
痛風は放置すると、尿酸ナトリウムの結晶が関節内や腎臓などの臓器に溜まっていき、変形性関節症や心不全、腎不全を起こします。
痛風発作は、炎症を抑える薬剤を服用すると比較的早く治ることが多いです。
ただし、多くの場合1年以内にまた同じような発作が起こり、繰り返しているうちに、足首や膝の関節まで腫れはじめ、発作の間隔が次第に短くなってきます。
そして、関節の痛みだけでなく、関節の周囲や身体のどこかに結節ができ、腎臓に障害がでるほか、尿路結石ができることがあります。
痛風発作は最終的には重症の慢性痛風になる可能性も高いので放置するのはとても危険です。
また、血液中の尿酸値が高い方は心血管障害や脳血管障害の可能性がほかの方より高くなります。
心血管障害や脳血管障害を防ぐためには尿酸値以外の動脈硬化のリスク因子にも注意する必要があります。
痛風は痛風発作中の関節の中に尿酸ナトリウムの結晶があることを証明することで診断を確定することができますが、症状や通常の検査結果でも十分に診断が可能です。
痛風の診断基準としては
- 症状がでてから1日以内にピークに達する
- 以前にも同じような症状があった
- 1回につき1つの関節だけに症状がある
- 関節の部位が赤くなる
- 関節が腫れてくる
- 足の親指の付け根の関節に炎症がある
- 片足の親指の付け根の関節に炎症がある
- 片足の足首の周りの関節に炎症がある
- 血液検査で尿酸値が高い
があります。
ただし、関節リウマチや回帰性リウマチのように痛風と似たような疾患もありますので、病院で正確な診断をしてもらいましょう。
痛風の治療剤には、痛風の発作を抑える、関節の炎症を抑える、尿酸の排泄を促進する、尿酸の生産を阻害する治療剤があります。
痛風の対策としては尿酸値を下げることが重要です。
そのためには
- 肥満を解消すること
- 肥満を解消するには総calを制限することが大切です。
- また、偏食を避け、多品目を少量ずつ、ゆっくり噛んで食べることも大切です。
- アルコール飲料を控えること
- 積極的に水分を摂取すること
- 水分の摂取は季節を問わず尿が1日2ℓ以上になるようにすることが理想です。
- そのためには、少なくとも毎日2ℓ以上の水分を摂るようにしましょう。
- 軽い運動を行うこと
- 精神的ストレスをうまく緩和すること
- 長期間精神的ストレスにさらされていると尿酸の排出が低下し、血液中の尿酸値が上昇します。
- そのため、痛風の対策はのんびりゆっくり型のストレス対策が必要です。
回帰性リウマチ
回帰性リウマチは関節が急に腫れて痛む原因不明の疾患です。
回帰性リウマチは男性にも女性にも起きます。
痛風より症状は軽く、2、3日で治りますが、繰り返し発症することが特徴です。
回帰性リウマチは関節の変形は起きず、血液中の尿酸値は正常のことが多いです。
しかし、たまたま血液中の尿酸値が高いと医師でも痛風発作と間違えることがあります。
関節リウマチ
関節リウマチはおもに免疫の異常で指や手首、手足の関節が炎症を起こし、軟骨や骨自体が破損し、放っておくと関節が変形してしまう疾患です。
関節リウマチは一般に加齢とともに生じやすく、関節が腫れ、激しい痛みがあるのが特徴で、進行すると関節の変形や関節が使えなくなるなどの機能障害が起こります。
免疫は体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを攻撃して無害にし、身体を健康に保つ働きをしています。
関節リウマチは免疫がまちがって自分自身の細胞を攻撃してしまうことで、関節の細胞に炎症が起こり、腫れや痛みが起こると考えられています。
関節リウマチはどの年代の方にも起こりえますが、30〜50代で発病する方が多く、男性より女性に多い疾患です。
関節リウマチの症状は手の指の付け根の関節、手の指の第2関節、足の指、手首の関節の痛みと腫れが数週間から数か月の間に徐々に起こります。
関節に触ると熱い感じがすることもありますし、肘関節(ちゅうかんせつ)や膝関節(しつかんせつ)にも痛みと腫れが見られることがあります。
朝、関節を動かし始めるときにこわばった感じがして何となく動かしにくく感じますが、関節を使っているうちに徐々に楽に動かせるようになります。
関節リウマチは朝のこわばり時間が長いほど疾患が進んでいるといわれています。
関節リウマチの症状は天気に左右されることが多く、暖かく晴れた天気が続くと軽くなり、天気が崩れだす前や雨の日、寒い日には関節の痛みが強くなります。
夏でもエアコンの風が直接関節に当たることで関節の痛みが強くなることがあります。
関節リウマチは進行すると、関節の骨や軟骨が破壊されて関節の変形が起こり、関節の可動範囲が狭くなります。
関節リウマチのおもな原因は免疫であると考えられていますが、関節リウマチの原因を取り除く根治療法は今のところ期待できません。
しかし、抗リウマチ剤などを積極的に使うことによって、症状の緩和、関節の破壊や変形の予防、破壊された関節の働きを再建する、身体機能の保持をおもに目標として治療します。
生活に支障のない状態では、抗リウマチ剤や副腎皮質ホルモン剤、炎症抑制剤、免疫抑制剤など疾患の進行を抑える薬剤を使います。
生活に支障がでるところまで病状が進んでしまった場合は、各関節を人工関節に置き換える外科手術やリハビリテーションを行います。
関節リウマチは治療を止めると症状が進んでしまうので、根気よく治療を続けることが大切です。
また、治療を始める時期が早いほど症状が軽くてすむ場合がありますので、関節に異常を感じた場合はただちに整形外科の医師などの専門家に相談しましょう。
なお、心臓、肺、消化管、皮膚などの血管に炎症が起こる血管炎、発熱や心筋梗塞(しんきんこうそく)、肺炎、腸梗塞(ちょうこうそく)などの症状を引き起こす悪性関節リウマチは厚生労働省の特定疾患、つまり難病の1つに指定されています。
悪性関節リウマチと診断された場合、治療費の自己負担分が公費で補助されます。
痛風のまとめ
痛風はおもに関節、とくに初期は足の親指の付け根などの関節が腫れ上がって激しく痛む疾患です。
痛風を発症する年齢層は30~50代が多く、大人の20%以上が痛風になっているともいわれています。
痛風の発症者は男女比で9対1の割合になっていて、女性に痛風が少ないのは女性ホルモンのエストロゲンの尿酸値を下げる作用のおかげであるといわれています。
痛風を発症した方の40~70%は同時に脂質異常症も発症していて、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が元になっていることが多いのが痛風の特徴です。
痛風は発症する前に高尿酸血症という血液中の尿酸値が高い状態が長く続きます。
そして、高尿酸血症を放置したままにしておくと、ある日突然、足の親指の付け根などの関節が赤く腫れて痛みだす痛風発作が起こります。
痛風発作の痛みは、抗炎症剤などを使うと、7~10日ほどで次第に治まっていき、そのうちにまったく症状がなくなってしまいます。
痛風はこれで治ったわけではなく、治療をせずにそのまま放置すると、たいていは1年以内に再発します。
痛風は再発する難治性のやっかいな疾患であるばかりか、関節症や循環器系の疾患まで併発することがあります。
痛風は痛風発作中の関節の中に尿酸ナトリウムの結晶があることを証明することで診断を確定することができますが、症状や通常の検査結果でも十分に診断が可能です。
痛風の治療剤には、痛風の発作を抑える、関節の炎症を抑える、尿酸の排泄を促進する、尿酸の生産を阻害する治療剤があります。
痛風の対策としては尿酸値を下げることが重要です。
そのためには、肥満の解消、ビールなどのアルコール飲料を控える、積極的な水分摂取、軽い運動、精神的なストレスの緩和などの対策が考えられます。
ところで、
ウクライナを侵略しているロシアが敗退して、この戦争が終わりますよう、切実に祈念いたします。
I sincerely pray for the end of this war with the defeat of Russia, which is invading Ukraine.
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