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造血幹細胞
「放浪記」などを書いた昭和の小説家、林芙美子(はやしふみこ)は昭和の初めごろには浴衣(ゆかた)まで売りつくして着るものもないほどの貧乏ぐらしでした。
林芙美子が赤い水着1つで暮らしているところに、見知らぬ雑誌記者があらわれて、あわたてたこともありました。
稼げるようになるまでは、小説家といえどもたいへんですね。
副業をもっていて小説家になる方は多いのですが、林芙美子はそうではなかったのですね。
1950年ごろの話ですが、売るものといえば血液があります。
血液を血液銀行に買ってもらうということができました。
現代の日本では売血はできませんし、角膜や腎臓(じんぞう)など移植用の臓器などを売ることもできません。
しかし、後進国では貧困のため、移植用の臓器などを売る人は後をたちません 。
角膜や腎臓は代替えができないので、あとで困ることになりますが、血液ならば売っても、自分の足りない分は造血幹細胞がつくってくれます。
しかし、血液を売らなければならないほどの貧乏ぐらしの方の血液は血漿(けっしょう)や血球成分が少なくて、使い物にならないことが多かったそうです。
造血幹細胞とは
造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)とは赤血球、白血球、血小板などの血球系の細胞になることができる幹細胞です。
幹細胞は1つの細胞が分裂して、2種類以上の細胞になることができ、かつ自分も分裂して増やすことができる細胞のことです。
造血幹細胞の働き
血液の血球成分である赤血球、白血球、血小板には寿命があります。
たとえば、赤血球は約120日、白血球の顆粒球は約2週間、血小板は約10日の寿命があります。
血液の血球は新たにつくられなくなるとだんだん減っていきますので、おもに骨髄(こつずい)にある造血幹細胞が新たに血球になって供給しています。
骨髄には赤色の赤色髄(せきしょくずい)と呼ばれる赤色骨髄と黄色の黄色髄(おうしょくずい)と呼ばれるが黄色骨髄あります。
赤色骨髄は血液をつくっている骨髄で、黄色骨髄は血液をつくる機能を失い脂肪化してしまった骨髄です。
赤色骨髄は小さい子どものころには全身の骨にありますが、加齢とともに大腿骨などの手足の骨の造血機能は失われ、黄色骨髄に置き換わります。
25歳を過ぎた大人では身体のほとんどの骨に黄色骨髄がありますが、身体の背骨に近い骨、とくに腸骨と胸骨には老年になっても大量の赤色骨髄があって、骨髄移植のときの造血幹細胞の採取に使われることがあります。
腸骨や胸骨の赤色骨髄は白血病や再生不良性貧血などの骨髄移植のときの造血幹細胞の採取に使われることがあります。
骨髄移植
骨髄移植は白血病や再生不良性貧血などの血液難病の患者の方にドナー、つまり提供者の正常な造血幹細胞を静脈内に注入して移植する治療です。
骨髄移植に用いられる造血幹細胞は自分の血液や臍帯血(さいたいけつ)など骨髄以外にもいろんな入手方法がありますので骨髄移植は造血幹細胞移植ともいわれます。
骨髄移植は白血球の血液型であるHLA型がドナーと患者の方との間で適合しないと拒絶反応などが起きるためできません。
HLA型が適合して移植が可能になる確率は同父母の兄弟姉妹間で25%、非血縁者間では数百〜数万分の1といわれています。
骨髄移植に先立って大量の抗ガン剤投与および放射線照射が行われ、患者の方の造血組織及び腫瘍化した細胞を死滅させます。
患者の方の造血機能を完全に破壊するため、そのあと移植を行わないと患者の方は死亡することになります。
そのあと、ドナーの造血幹細胞を含んだ骨髄液を静脈から注入します。
骨髄移植といっても外科手術は行いませんが、順調にいけば2週間ほどで注入したドナーの造血幹細胞が生着し、正常な血液をつくりだすようになります。
また、骨髄移植の前処置で致死量を超える大量の抗ガン剤投与と放射線照射を行うため、後遺症として小児の場合は成長障害になることがあります。
そして、大人でも男女とも極めて高い確率で永久的な不妊、つまり子どもができないことになります。
造血幹細胞のまとめ
造血幹細胞とは赤血球、白血球、血小板などの血球系の細胞になることができる幹細胞です。
血液の血球成分である赤血球、白血球、血小板には寿命があります。
たとえば、赤血球は約120日、白血球の顆粒球は約2週間、血小板は約10日の寿命があります。
血液の血球は新たにつくられなくなるとだんだん減っていきますので、おもに骨髄にある造血幹細胞が新たに血球になって供給しています。
ところで、
ウクライナを侵略しているロシアが敗退して、この戦争が終わりますよう、切実に祈念いたします。
I sincerely pray for the end of this war with the defeat of Russia, which is invading Ukraine.
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