健康食品・サプリメントの泉

ポリフェノールは

大正の小説家、葛西善蔵(かさいぜんぞう)は年中酒びたりといえるほどの酒好きでした。

ある人が「酒を飲み過ぎてを悪くしたから」というと、葛西善蔵は「胃の悪いのを酒のせいにしてはいかん。弱い胃を持って誠にすみませんと君は酒に謝らなくてはいかん」といったそうです。

そこまで酒好きだと健康を害しますよね。

やはり、葛西善蔵は41歳の若さで亡くなっています。

しかし、葛西善蔵の飲んでいた酒がポリフェノールをたっぷり含んだ赤ワインだったとしたら、もう少し長生きしていたかもしれません。

それでも、赤ワインもほどほどに飲まないと健康のためにはよくありません。

酒は百薬の長といいますが、度を超しますと毒物になりますよ。

ポリフェノールとは

ポリフェノールはポリ、つまりたくさんのフェノールという意味です。

専門的な話になりますが、ベンゼン環などの芳香族化合物の環に直接結合した水酸基はフェノール性水酸基と呼ばれます。

そして、フェノール性水酸基をもつ化合物もフェノールと呼ばれます。

フェノール性水酸基をもつ化合物としてはフェノールのほかに、クレゾール、ナフトールがあります。

また、2個以上のフェノール性水酸基をもつ化合物はポリフェノールといいます。

たいていの植物にはポリフェノールがあり、ポリフェノールの種類は5,000種以上にもなります。

ポリフェノールは光合成によってできる植物の色素や苦味の成分であり、植物の細胞の生成、活性化などを補助する作用を持っています。

なお、フェノールというのは石炭からコールタールを処理する際にできる石炭酸とも呼ばれる化合物で、当初は防腐剤や消毒剤として使われていました。

フェノールは現在では有機合成化学工業分野での重要な原料になっています。

フェノールは有機合成原料やフェノール樹脂製造の原料として広く使われています。

石炭は昔の植物が化石となったものですから、ポリフェノールが現在の植物にたくさんあるというのもわかりますね。

代表的なポリフェノールとその効能

  1. カテキン、タンニン
    • カテキン、タンニンはワイン、お茶、リンゴ、ブルーベリーなどに多く含まれる渋味の成分です。
    • お茶にはカフェインとならんでカテキンが含まれています。
    • カテキンはタンニンという成分の名前で呼ばれることもあります。
    • カテキンはタンニンの一部です。
    • タンニンはカテキンの他の成分も含めた渋味の成分のことです。
    • カテキンには体脂肪の蓄積を抑える効能が期待できます。
    • カテキンには肝臓筋肉中の脂肪消費酵素の活性を増強させる効能が期待できます。
    • カテキンには脂肪をエネルギーとして消費しやすくする効能が期待できます。
    • 体脂肪の燃焼はダイエットに効能が期待できます。
    • カテキンには血液中のコレステロールを調整して血中脂質を正常化する効能が期待できます。
    • 血中脂質の正常化は動脈硬化の予防の効能が期待できます。
    • カテキンには血圧上昇酵素を抑えて血圧を下げる作用があります。
    • そのためカテキンは高血圧の予防の効能が期待できます。
    • カテキンは糖質を分解する酵素の作用を阻害して、血糖値上昇を抑え、血糖値を調節する作用があります。
    • そのためカテキンは糖尿病の予防の効能が期待できます。
    • カテキンには体内の酸化を防止する抗酸化作用があります。
    • カテキンは体内の酸化の防止で、若さを保ち、老化防止(アンチエイジング)の効能が期待できます。
    • また、カテキンの抗酸化力はガンの発生を抑え、ガンの転移を低減する効能も期待できます。
    • カテキンには抗菌作用があり、ミュータンス菌などの虫歯菌や歯周病菌などの口臭の原因となる菌を殺菌して虫歯歯周病を予防する効能が期待できます。
    • 虫歯や歯周病を予防することは口臭を消臭する効能が期待できます。
    • カテキンにはインフルエンザウイルスの体内侵入を防止する作用があります。
    • そのため、カテキンはインフルエンザ予防の効能が期待できます。
  2. アントシアニン
    • アントシアニンは青紫色の天然色素です。
    • ブルーベリーやナス、紫芋(むらさきいも)などの植物が紫外線ウイルスなどを防ぐために実などに蓄える成分です。
    • アントシアニンは網膜毛細血管の保護や強化、血液の循環性の向上、角膜水晶体のコラーゲンの安定の効能も期待できます。
    • また、網膜剥離や糖尿病による網膜症の緑内障白内障のの予防の効能が期待できます。
    • メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は体脂肪の内臓脂肪の中性脂肪が体内にたまりやすくなり、脂質異常症や高血糖、高血圧などの要因をもった疾患です。
    • アントシアニンは内臓脂肪や血液の中の脂肪の蓄積、血糖値の上昇を抑え、動脈硬化の予防や糖尿病、メタボリックシンドロームの予防の効能が期待できます。
    • 花粉症は身体の免疫細胞が花粉に過剰に反応してくしゃみや鼻水がでるという症状を引き起こしますが、免疫細胞が反応するときに肥満細胞からヒスタミンという物質が分泌されます。
    • アントシアニンはヒスタミンを減少させる作用があり、ヒスタミンを抑えて、花粉症を発症させにくくして花粉症の予防に効能が期待できます。
  3. ルチン
    • ルチンビタミン様の成分で、アスパラガスや柑橘類の実の皮、ソバに含まれているポリフェノールです。
    • ルチンは摂取するとビタミンCを安定させ、ビタミンCの優れた抗酸化作用を補助する役割を持っています。
    • ルチンは毛細血管の血管壁を強化し、栄養分や酸素血管に出入りする機能を調整する作用があります。
    • また、ルチンは血流の改善作用により、血栓を防ぎ、狭心症心筋梗塞(しんきんこうそく)などの虚血性心疾患の予防、脳梗塞(のうこうそく)、脳内出血などの脳卒中の予防、動脈硬化の予防、高血圧の予防など生活習慣病の予防に効能が期待できます。
    • その他、ルチンはアレルギー症の予防、皮膚の老化防止(アンチエイジング)、風邪の予防、ガンの予防などに効能が期待できます。
    • なお、ルテインという似たような名前の成分がありますが、これはカロテノイドという色素成分でポリフェノールではありません。
  4. イソフラボン
    • イソフラボン豆腐納豆など、大豆などの豆の加工食品、葛(くず)、葛粉(くずこ)、モヤシなどに含まれています。
    • イソフラボンは体内で女性ホルモンエストロゲンに似た作用を呈し、植物エストロゲンとも呼ばれています。
    • イソフラボンはエストロゲン様の活性を持っていますので、乳ガンのリスクを下げ、子宮ガンのリスクを増やすと考えられています。
    • イソフラボンの摂取量が多いほど女性の乳ガンや脳梗塞と心筋梗塞、男性の前立腺ガンのリスクが低下する効能が期待できます。
    • また、イソフラボンは更年期障害や2型糖尿病の改善に効能が期待でき、骨粗しょう症にも効能が期待できます。
    • ある研究では尿の中に排出されるイソフラボンの多い方ほど骨密度が高いことが報告されています。
    • イソフラボンには甲状腺へのヨウ素の取込みを阻害する作用があります。
    • ヨウ素欠乏状態で大豆製品をたくさん食べるなどイソフラボンを大量摂取すると甲状腺肥大をもたらす可能性があります。
    • でも、ふつうの日本の食事では海苔やワカメ、コンブなどの海藻類にヨウ素が含まれています。
    • また、寒天や心太(ところてん)も原料がテングサなどの海藻ですのでヨウ素欠乏の心配はないでしょう。
  5. クロロゲン酸
    • クロロゲン酸コーヒーに多く含まれるポリフェノールで抗酸化作用があります。
    • クロロゲン酸は抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑え、皮膚などの老化防止(アンチエイジング)の効能が期待できます。
    • クロロゲン酸には中性脂肪の蓄積を抑える作用があり、脂肪肝を予防する効能が期待できます。
    • クロロゲン酸は唾液(だえき)膵液(すいえき)に含まれる消化酵素アミラーゼの作用を阻害して、デンプンからブドウ糖への消化を阻害し、糖質の体内への吸収を抑える作用があります。
    • クロロゲン酸は糖尿病の原因となる血糖値の上昇を抑える効能が期待できます。
    • しかし、クロロゲン酸には強いキレート作用があり、鉄分やビタミンB1と結合して、その吸収を阻害してしまいます。
    • 食事と同時にコーヒーを飲むと、鉄分やビタミンB1の吸収率が最大で50%低下したという報告もあります。
    • コーヒーは鉄分やビタミンB1の吸収を考えると、食後30分以降に飲むとよいでしょう。
  6. エラグ酸
    • エラグ酸はイチゴ、クルミ、ザクロなどに含まれるポリフェノールです。
    • エラグ酸は抗酸化作用、抗ガン性の効能が期待できます。
    • エラグ酸は皮膚などの美容のための美白効能が期待できますので、化粧品などに配合されています。
  7. リグナン
    • リグナンはゴマ、亜麻仁(アマニ)に多く含まれる成分です。
    • リグナンは腸内細菌によって女性ホルモンのエストロゲンのような作用がある成分に変化し、抗酸化物質としても作用します。
    • また、ゴマに含まれるセサミンもこのリグナンの成分の1つです。
  8. クルクミン
    • クルクミンはカレーのスパイスであるターメリックに多く含まれています。
    • クルクミンは天然の食用色素としても用いられますが、抗酸化、抗ガン、抗炎症の効能が期待できます。
    • また、クルクミンは抗アミロイド作用の効能が期待でき、認知症の予防、改善に対する効能も期待できます。
  9. クマリン
    • クマリン類明日葉(アシタバ)、桜の葉、パセリ、桃、柑橘類に多く含まれるポリフェノールで、甘い香りのもとになっています。
    • クマリンには抗凝固作用、血液を固まりにくくする作用があります。
    • クマリンは脳梗塞や狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患の原因の1つである血栓を予防する効能が期待できます。
    • クマリンは血液をサラサラにし、血行を良くすることで、リンパ液の循環や血流を改善する効能が期待できます。
    • 浮腫(むくみ)の原因は水分や塩分の過剰摂取によるものもありますが、多くは血液の流れが関係しています。
    • 血液の流れが悪いと、余分な水分がたまり、浮腫につながります。クマリンは血流を改善する効能が期待できることから、浮腫にも効能が期待できます。
    • クマリンは体内での細菌の増殖、生育を防ぎ、細菌を死滅させる抗菌効能が期待できます。
    • また、クマリンは抗酸化作用を持っていて、活性酸素を除去する作用があり、老化防止(アンチエイジング)に効能が期待できます。
    • クマリンには身体によいさまざまな効能が期待できますが、一方でクマリンなどを含むポリフェノールはすべてが健康によい効能を持つのではありませんので注意が必要です。
    • クマリンには肝臓に対する毒性があり、クマリンの摂取量の目安は0.1㎎/日で、サプリメントとして多量に摂取した場合に健康を害することがあります。
    • 浮腫やセルライト対策サプリメントには有効成分としてクマリンを含むメリロートエキスが配合されているものがありますが、さまざまな健康被害の相談が国民生活センターに寄せられています。
    • シナモンを含むサプリメントの過剰摂取にも注意が必要です。
    • シナモンに含まれるクマリンによる肝障害の可能性があります。
    • シナモンは古くから香辛料としてさまざまな料理や菓子などに使われていますが、最近は2型糖尿病などの血糖値を下げるサプリメントなど健康食品としても使われています。
    • また、シナモンを含むサプリメントは子宮に強い刺激性があり、妊娠女性に子宮出血や流産の危険性があるとの報告や胎児自体にも悪影響を及ぼすとの報告がされています。
    • クマリンはクマトテラリル、フマリン、ワーファリンなど蓄積性の血液凝固阻止作用を持つ殺鼠剤として利用されることもあります。
    • ビタミンKには血液凝固に関わる作用がありますが、クマリンを過剰に摂取するとビタミンK拮抗による抗凝固作用や毛細血管が損傷することがあります。
    • クマリン類は非ステロイド性抗炎症剤やスルフォンアミド系抗生物質を摂取していると皮膚などの皮膚炎である光過敏症を起こすことがありますので注意してください。
    • 非ステロイド性抗炎症剤はオキサプロジンなどで変形性関節症などの関節炎にともなう疼痛(とうつう)、浮腫の緩和に処方されます。
    • スルフォンアミド系抗生物質はスルファメトキサーレなどで炎症緩和作用もあり、関節リウマチ潰瘍性大腸炎、クローン病に処方されます。

ポリフェノールのまとめ

ポリフェノールはポリ、つまりたくさんのフェノールという意味です。

専門的な話になりますが、ベンゼン環などの芳香族化合物の環に直接結合した水酸基はフェノール性水酸基と呼ばれます。

そして、フェノール性水酸基をもつ化合物もフェノールと呼ばれます。

フェノール性水酸基をもつ化合物としてはフェノールのほかに、クレゾール、ナフトールがあります。

また、2個以上のフェノール性水酸基をもつ化合物はポリフェノールといいます。

たいていの植物にはポリフェノールがあり、ポリフェノールの種類は5,000種以上にもなります。

ポリフェノールは光合成によってできる植物の色素や苦味の成分であり、植物の細胞の生成、活性化などを補助する作用を持っています。

ポリフェノールには、アントシアニン、ルチン、イソフラボン、クルクミン、カテキンなどの種類があり、抗酸化作用、抗ガン作用、抗菌作用、血液中のコレステロール値の抑制、血糖値の抑制などの効能が期待できます。

なお、健康食品やサプリメントとしての酵素を含むサプリメントはあくまでも健康食品ですので、医薬品ではありません。

期待される効能もエビデンス(医学的根拠)が認められていません。したがって、効能を保証することはできませんのでご注意ください。

体調の悪い方、すでに疾患にかかっている方、妊婦の方、高齢者の方、児童などは摂取する前に必ず医師などの専門家にご相談ください

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