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iPS細胞

「武器よさらば」「老人と海」などを書いた、20世紀のアメリカの小説家アーネスト・ヘミングウェイにある記者が「1日に何時間ぐらいお書きになりますか?」と質問をしました。

すると、ヘミングウェイは「6時に起きるが、12時を過ぎたら仕事をしないことにしているよ」と答えました。

その記者がさらに「夜中の12時ですか?」と尋ねると、ヘミングウェイは「昼の12時だよ」と答えました。

午前様ですか。

まあ、集中して効率よく仕事をすれば、長い時間ダラダラと仕事をしているよりはマシですがね。

のんびりしている時間に画期的なアイデアが浮かぶことも多いので、それも仕事のうちといえばいえないこともありません。

でも、iPS細胞の発見は研究者たちの絶え間ない研究の結果ですので、そんなヘミングウェイを見ているとどこか虚しい気持ちがしますね。

iPS細胞とは

iPS細胞とは人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell)と呼ばれる人工的に作成した幹細胞です。

iPS細胞は血液皮膚などの細胞に4個程度のごく少数の因子を導入して、培養することによってつくられます。

iPS細胞は膵臓(すいぞう)網膜の視神経などの身体のいろいろな臓器や組織などに分化・増殖させることができます。

iPS細胞は受精後6、7日目の人間の胚盤胞を使うES細胞とはちがって、身体のふつうの細胞を使いますので倫理上の問題や拒絶反応も生じません。

なお、世界で初めてiPS細胞の作成に成功したノーベル生理学・医学賞の受賞者の京都大学の山中伸弥教授がiPhoneにちなんでiPS細胞という名前をつけたといわれています。

iPS細胞の活用

iPS細胞は難病などの疾患の原因の解明、新しい薬剤の開発、細胞移植医療などの再生医療に活用できると考えられ、研究が進められています。

iPS細胞は自分の細胞から作成することができますので、疾患の臓器や原因不明の疾患でも総当たり式にテストをすることができます。

時間がかかるかも知れませんが、いつかは疾患の原因が解明できることになります。

また、iPS細胞を利用すれば、人体ではできないような薬剤の有効性や副作用のテストができるようになり、新しい薬剤の開発も期待されています。

iPS細胞のもっとも期待されている利用分野である再生医療は疾患やケガなどによって失われてしまった機能を回復させることを目的とした治療法です。

iPS細胞が持つ多分化能を利用して様々な細胞をつくり出し、血糖値を調整する能力を持つ細胞や神経細胞を移植するなどのケースが考えられます。

つまり、iPS細胞から分化誘導した細胞を移植する細胞移植医療への応用が期待できます。

iPS細胞の問題の解決

iPS細胞を利用した再生医療における安全性の問題として、奇形腫を形成して腫瘍(しゅよう)をつくる懸念がありました。

iPS細胞は自分の細胞から作成することができますので、分化した組織や臓器の細胞を移植した場合、拒絶反応が起こらないと一般的に考えられています。

ただし、自分の細胞から作成したiPS細胞であっても、未分化なまま移植して奇形腫をつくらせると、これを排除しようとする免疫反応が起きることもありえます。

しかし、それはiPS細胞をつくるときに導入する初期化因子の最適化と導入法を変えることで奇形腫の形成を防げるように研究が進んでいます。

iPS細胞のまとめ

iPS細胞とは人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell)と呼ばれる人工的に作成した幹細胞です。

iPS細胞は膵臓や網膜の視神経などの身体のいろいろな臓器や組織などに分化・増殖させることができます。

iPS細胞は難病などの疾患の原因の解明、新しい薬剤の開発、細胞移植医療などの再生医療に活用できると考えられ、研究が進められています。

iPS細胞は受精後6、7日目の人間の胚盤胞を使うES細胞とはちがって、身体のふつうの細胞を使いますので倫理上の問題や拒絶反応も生じません。

詳しくは京都大学iPS細胞研究所、サイラ(CiRA)をご覧になってください。

ところで、

ウクライナを侵略しているロシアが敗退して、この戦争が終わりますよう、切実に祈念いたします。

I sincerely pray for the end of this war with the defeat of Russia, which is invading Ukraine.

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