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加齢黄斑変性症
トーマス・カーライルは19世紀のイギリスの歴史家・評論家で「理想をはばむ障害もまた理想の中にある」という衣装哲学で有名です。
それで、ある婦人がカーライルにいろいろな悩みを訴えて「私に解決の道をお教え下さいませ」と手紙を書きました。
それに対してカーライルは「あなたの針箱の中は片付いていますか? タンスの中はどうですか? それを整理するのが、まず最初にするべきことです」と返事しました。
カーライルは衣装哲学にひっかけて、その婦人の裁縫箱やタンスをまず片付けなさいといっているわけですね。
まあ、悩みを解決することは問題を整理することですから、それは理にかなっていますね。
でも片付けるためには目が良くなくてはいけません。
視力がないと片付けられないからです。
また認知症も視力の悪化から始まるということですので、加齢黄斑変性症には注意しましょう。
加齢黄斑変性症とは
加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)とは加齢により目の網膜にある黄斑(おうはん)に異常が生じて、網膜が障害され視力が低下する疾患です。
網膜には中心窩(ちゅうしんか)という網膜の中心部に視細胞の密度が非常に高く、小さくくぼんでいる部分があります。
中心窩は網膜の中でももっとも解像度が高く、色や形がよく見える部分です。
中心窩の周囲に黄斑という血液が多く集まり、キサントフィルという黄色の色素が局在しているので、瞳孔側から見ると濃く丸く見える部分があります。
加齢黄斑変性症は加齢により黄斑の網膜色素上皮の下に老廃物や異常な血管ができて網膜が障害され視力が低下します。
加齢黄斑変性症の種類
加齢黄斑変性症は大きく萎縮型と滲出型の2つに分類できます。
萎縮型は網膜色素上皮が徐々に萎縮して、網膜が障害され視力が徐々に低下していきます。
滲出型は脈絡膜新生血管(みゃくらくまくしんせいけっかん)という異常な血管が脈絡膜から網膜色素上皮の下あるいは網膜と網膜色素上皮の間に侵入して網膜が障害される疾患です。
脈絡膜新生血管という異常な血管は正常な血管とはちがって血液を漏出させるほか、血管が破れて出血します。
血液が漏出すると網膜自体が腫れる、網膜浮腫のほか、網膜の下に液体が溜まる、網膜下液状態になります。
そのため、網膜が正常に機能しなくなるほか、血管が破れて出血した場合も網膜が障害され、視力が低下します。
加齢黄斑変性症の症状
- 変視
- 網膜の腫れや網膜の下の液体により網膜がゆがむと物がゆがんで見えます。
- 黄斑の網膜は障害されますが、黄斑の周辺部の網膜は障害されませんので、視野の中心部はゆがんで異常に見えますが、視野の周辺部はゆがむことなく正常に見えます。
- 中心暗点
- 黄斑の網膜の障害が進行すると、中心部が見えなくなり、視力が0.1以下となって極端に低下します。
- とくに大きな出血が網膜の下に起きると著しい視力の低下を突然に起こすことがあります。
- なお、萎縮型と滲出型を比べると、滲出型の方は進行が早く、視力悪化も重症なことが多くあります。
- 色覚異常
- さらに加齢黄斑変性症の症状が進んでくると色を識別できなくなってきます。
- 視細胞は大きく分けて2種類の細胞があり、1つが錐体細胞(すいたいさいぼう)で、もう1つは杵体細胞(かんたいさいぼう)です。
- 錐体細胞は1つの目で約600万個あり、明るいところで働きます。
- 短波長、つまり青の光をおもに感じるS錐体、中波長、つまり緑の光をおもに感じるM錐体、長波長、つまり赤の光をおもに感じるL錐体の3種類があり、その組合せで色を識別することができるようになっています。
- しかし、錐体細胞は比較的低感度なので十分な光がないと神経信号をだすことができませんので、暗いところで色が見にくいのはこのためです。
- これに対して、暗いところで働くのが杵体細胞です。
- 杵体細胞は1種類しかなく、明暗の感覚を識別し、非常に高感度で、わずかな光でも神経信号をだすことができます。
- 黄斑には錐体細胞が集中していますので、加齢黄斑変性症が進行すると、色を識別する錐体細胞のほとんどが死滅し、色を識別することができなくなります。
加齢黄斑変性症を正しく診断するためには視力検査、眼底検査、アムスラー検査、造影検査、光干渉断層計検査などの詳しい検査が必要です。
治療法もレーザー光で新しい血管を焼き固める、外科手術で新しい血管を摘出するなどの手術療法があります。
しかし、治療法として確実なものは現在のところありませんし、治療も黄斑変性症の進行を食い止める治療となります。
加齢黄斑変性症は初期段階で抗酸化作用のあるビタミンやミネラルを摂取することで進行を遅らせることや予防できることがわかってきました。
緑黄色野菜のホウレン草やケール、ブロッコリー、アスパラガス、柑橘類の実の皮、ソバなどに多く含まれるポリフェノールのルテインは目の網膜にある抗酸化物質であるため、加齢黄斑変性症の進行や予防に対する影響が大きいと考えられています。
実際にルテインが不足すると加齢黄斑変性症にかかるリスクが高まり、ルテインを十分に補うことでリスクが軽減することが報告されています。
加齢黄斑変性症のまとめ
加齢黄斑変性症とは加齢により目の網膜にある黄斑に異常が生じて、網膜が障害され視力が低下する疾患です。
加齢黄斑変性症は大きく萎縮型と滲出型の2つに分類できます。
萎縮型は網膜色素上皮が徐々に萎縮して、網膜が障害され視力が徐々に低下していきます。
滲出型は脈絡膜新生血管という異常な血管が脈絡膜から網膜色素上皮の下あるいは網膜と網膜色素上皮の間に侵入して網膜が障害される疾患です。
脈絡膜新生血管という異常な血管は正常な血管とはちがって血液を漏出させるほか、血管が破れて出血します。
血液が漏出すると網膜自体が腫れる、網膜浮腫のほか、網膜の下に液体が溜まる、網膜下液状態になります。
そのため、網膜が正常に機能しなくなるほか、血管が破れて出血した場合も網膜が障害され、視力が低下します。
加齢黄斑変性症の症状には変視、中心暗点、色覚異常があります。
加齢黄斑変性症を正しく診断するためには視力検査、眼底検査、アムスラー検査、造影検査、光干渉断層計検査などの詳しい検査が必要です。
治療法もレーザー光で新しい血管を焼き固める、外科手術で新しい血管を摘出するなどの手術療法があります。
しかし、治療法として確実なものは現在のところありませんし、治療も黄斑変性症の進行を食い止める治療となります。
ところで、
ウクライナを侵略しているロシアが敗退して、この戦争が終わりますよう、切実に祈念いたします。
I sincerely pray for the end of this war with the defeat of Russia, which is invading Ukraine.
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