健康食品・サプリメントの泉
酢酸菌
同志社大学の祖であり明治の教育家・新島襄(にいじまじょう)は1864年(元治元年)に国禁を犯してアメリカ船のウェイターとなり、アメリカに渡りました。
そのときジョーと船長に呼ばれたことからジョーを名乗りました。
実は新島襄の本名は新島七五三太(にいじましめた)でした。
女ばかり4人続いて、初めて彼が生まれ、父が「しめた!」と叫んだのがそのまま彼の名前となったそうです。
七五三太(しめた)とはそのものズバリの本名ですね。
ところで、ヨーグルトも乳酸菌だけでしたら牛乳を温めないとできないのでつくり方は面倒です。
でも、酢酸菌を入れることでカスピ海ヨーグルトのように牛乳を温めず、常温発酵することができるようになります。
ですから、それを見つけた方はやはり「しめた!」と叫んだのではないでしょうか。
酢酸菌とは
酢酸菌は酢酸発酵を行い、細胞膜にある酵素によってアルコールを酸化し、中間物質としてアセトアルデヒドをつくり、最終的に酢酸をつくります。
酢酸菌は自然界においては糖質などが麴菌(こうじきん)や酵母菌により発酵してアルコールがつくられているようなところにいます。
たとえば、花の蜜や傷ついた果実などです。
猿酒(さるざけ)をつくっても酸っぱくなるのは酢酸菌のせいです。
また、殺菌・ろ過していないつくりたてのリンゴ酒やビールにも酢酸菌はいます。
酢酸菌は好気性を持つため、リンゴ酒やビールの表面に膜をつくる形で成長していきます。
ワインなどのアルコール飲料に酢酸菌が作用するとリンゴ酢やワインビネガーなどの酢ができます。
酢酸菌を使用した食品
- 食酢
- ナタ・デ・ココ
- 紅茶キノコ
- カスピ海ヨーグルト
- カスピ海ヨーグルトはヨーロッパのコーカサス地方で伝わっているヨーグルトで、加温する必要がなく常温で発酵できるところが特長です。
- カスピ海ヨーグルトは牛乳に酢酸菌と乳酸菌の入った種菌を溶かし、そのまま放置するとヨーグルトができます。
- カスピ海ヨーグルトの酢酸菌は乳酸菌がヨーグルトをつくる手助けをしているだけで、ヨーグルトとしての効能は変わりません。
- カスピ海ヨーグルトはおもに家庭においてつくられています。
- スメタナ
- スメタナはポーランド、ウクライナなど東欧原産の発酵乳の一種で、一般にサワークリームと呼ばれています。
- スメタナはボルシチなどの料理に添えて食べられています。
- スメタナも乳酸菌と酢酸菌が共存して発酵していますので、低温で発酵が可能です。
- しかし、スメタナの酢酸菌の発酵には酸素が必要ですので、容器には空気穴をあける必要があります。
- 日本では空気穴をあけることは流通する場合には認められていませんので、生菌の入ったスメタナは売られていません。
酢酸菌の応用
酢酸菌の一種はブドウ糖などの糖類を発酵してセルロース繊維をつくります。
1990年代初めごろにブームとなったデザート、ナタ・デ・ココもこの酢酸菌の発酵の産物です。
この酢酸菌のつくるセルロースゲルをシロップ漬けしたものがナタ・デ・ココです。
この酢酸菌のつくるセルロースは、ふつうの植物由来のセルロースと比較して100分の1以下と非常に細く、それらが緻密に絡み合うことで非常に硬いシートがつくることができます。
この酢酸菌のつくるセルロースのシートを使い、スピーカーのコーンなどをつくる工業利用が始まっています。
また、酢酸菌のつくるセルロースゲルはnm(ナノメートル)、つまり10億分の1m単位に加工することが可能で、医療など精密さが必要な分野での応用も期待されています。
酢酸菌のまとめ
酢酸菌はアルコールを酸化して酢酸をつくる細菌です。酢酸菌は自然界にも存在し、猿酒をつくっても酸っぱくなるのは酢酸菌のせいです。
酢酸菌は食酢のほか、ナタ・デ・ココ、紅茶キノコ、カスピ海ヨーグルト、スメタナなどの食品をつくるときに使われます。
酢酸菌のつくるセルロースゲルはnm、つまり10億分の1m単位の加工が可能で、工業的な応用が期待されています。
ところで、
ウクライナを侵略しているロシアが敗退して、この戦争が終わりますよう、切実に祈念いたします。
I sincerely pray for the end of this war with the defeat of Russia, which is invading Ukraine.
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