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難消化性デキストリン
19世紀のカールスバート(今のボヘミア西部の都市カルロヴィ・ヴァリのドイツ名)で劇作家のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテと音楽家のルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベンが散歩をしました。
行きあう人びとがしきりに挨拶をするのでゲーテは「おじぎばかりさせられて不愉快だ」といいました。
するとベートーベンは「それは思い過ごしですよ。みんな多分私におじぎしているのですよ」と答えました。
巨匠と巨匠の対決はベートーベンに軍配があがったようですね。
ベートーベンのプライドがゲーテのプライドに勝りました。
でも健康に長生きしたのはゲーテの方ですね。
ゲーテは83歳まで生きましたから。
それに対してベートーベンは57歳まででした。
ところで、難消化性デキストリンは人工の水溶性食物繊維ですので、19世紀のベートーベンの時代にはなかったのですが、もしあればベートーベンも長生きできたかもしれませんね。
難消化性デキストリンとは
難消化性デキストリンは食物繊維不足を補うために、トウモロコシやバレイショ、小麦などのデンプンからつくられた人工の食物繊維です。
難消化性デキストリンは加熱処理したトウモロコシなどのデンプンを消化酵素のアミラーゼで加水分解し、分解されなかったものより難消化成分を取り出して脱塩、脱色して調整されてつくられます。
難消化性デキストリンは天然のデンプンからつくられていますので、消費者庁や米国食品医薬品局に安全性の高い水溶性食物繊維として認められています。
また、FAO(国際食糧農業協会)、WHO(世界保健機構)において、国際的に1日摂取許容量の上限値を定める必要がない毒性の低い食品としても認められています。
難消化性デキストリンの働き
- 整腸作用
- 血糖値上昇の抑制
難消化性デキストリンを糖質の多い食事とともに摂取すると糖質のあとに消化されますので、食後の血糖値の上昇が抑えられ、インスリンの上昇を抑制することが期待できます。 - 中性脂肪の吸収の抑制
難消化性デキストリンは吸水してゲル状になりますが、腸内で食物中の脂肪も吸収して、脂肪の消化を遅らせ、食後の中性脂肪の上昇を抑制する効能が期待できます。 - 内臓脂肪の蓄積を低減
難消化性デキストリンを食事とともに摂り続けることで、体脂肪である内臓脂肪が減少し、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防の効能が期待できます。 - 中性脂肪、コレステロールの低減
難消化性デキストリンの摂取を続けると、中性脂肪と総コレステロール値が低下して脂質異常症の予防の効能が期待できます。 - ミネラルの吸収を促進
食物繊維はこれまでミネラル吸収を阻害するといわれていましたが、低粘度で腸内細菌に利用されやすい難消化性デキストリンなどの食物繊維は大腸でミネラル吸収を促進することが報告されています。
難消化性デキストリンの利用
生活習慣病は細菌やウイルスなどの病原体ではなく、食生活の欧米化やアルコール、タバコ、睡眠不足など毎日の生活習慣の積み重ねによって引き起こされる疾患です。
生活習慣病には、糖尿病、脳梗塞(のうこうそく)や脳内出血などの脳卒中、狭心症や心筋梗塞(しんきんこうそく)などの心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満などがあります。
しかし、生活習慣病の多くは、不健全な生活の積み重ねによって内臓脂肪型肥満となり、動脈硬化の症状や血栓を起こし、これが原因となってメタボリックシンドロームが引き起こされるものです。
難消化性デキストリンの糖質と脂肪の吸収を抑える効能は通常時と比較して最大でも10%程度といわれています。
難消化性デキストリンだけを生活習慣病の予防やダイエットに使うのはやめた方がいいでしょう。
生活習慣病の予防には食生活の改善と適度な運動、睡眠などの休養が必要ですが、食事に難消化性デキストリンを加えることで食事の量や質を落とさずに生活習慣病の予防の効能が期待できます。
難消化性デキストリンのまとめ
難消化性デキストリンは食物繊維不足を補うために、トウモロコシやバレイショ、小麦などのデンプンからつくられた人工の食物繊維です。
難消化性デキストリンは水に溶けやすく整腸作用があり、便秘や下痢に効能が期待できる食物繊維です。
また、コレステロールや中性脂肪の蓄積を抑制し、腸内での糖分の吸収を妨げて、食後の血糖値上昇を抑制する作用や、糖質や脂質の代謝の改善、体脂肪の減少などの効能が期待できます。
ところで、
ウクライナを侵略しているロシアが敗退して、この戦争が終わりますよう、切実に祈念いたします。
I sincerely pray for the end of this war with the defeat of Russia, which is invading Ukraine.
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