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靭帯(じんたい)
大正から昭和にかけての小説家、永井荷風(ながいかふう)に1923年(大正12年)5月2日の朝、見知らぬ男が訪ねてきて、期限が切れた借金の証文をだしました。
たしかにそれには永井荷風の本名の永井荘吉と署名がしてありましたが、永井荷風はかねて自分と同姓同名の男がいることを知っていましたので、おどろかなかったそうです。
永井荷風は日記をつけていたので、借金の証文に覚えがなかったからおどろかなかったのかも知れません。
あるいは永井荷風がおどろかなかったのは借金の証文の期限が切れていたからかも知れません。
でも、借金の証文の期限ではなく、靭帯(じんたい)が切れていると非常に痛みますから、永井荷風も日記をつけていなくてもよく覚えているはずですよ。
靭帯(じんたい)とは
靭帯(じんたい)は骨と骨をつないで離れないようにしている、関節にある筋状の強靭なコラーゲンの繊維の結合組織の束です。
靭帯(じんたい)には関節の動かせる範囲を制限する働きもあります。
なお、骨と骨格筋をつなぐのは靭帯(じんたい)ではなく腱(けん)で、腱は骨格筋と靭帯(じんたい)をつないでいます。
靭帯(じんたい)には筋肉のように自由に伸び縮みする伸縮性はありませんが、弾力性があり、引っ張る力がかかると次第に伸びていきます。
骨が外れる脱臼(だっきゅう)を起こした場合、できるだけ早く治療する必要があるのは1つにはこのためです。
脱臼(だっきゅう)の治療が遅れると靭帯(じんたい)が伸び過ぎてゆるみ、脱臼(だっきゅう)を習慣的に起こすようになります。
膝の靭帯(じんたい)
よく損傷する膝の靭帯(じんたい)は、4本あって、膝関節の前と後、内側、外側に、それぞれ前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)、後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)、内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)、外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)があります。
膝の靭帯(じんたい)を損傷するのはスポーツなどで膝を強く打ったり、激しく動かしたりねじったりしたときで、膝に激しい痛みがあることや靭帯(じんたい)が切れる断裂音がするなどの異常があります。
その後、立っていても膝がぐらついて不安定な感じがする、歩くときに突然膝がガクンと落ち込む、その他、膝がゆれる、膝がはずれる、膝が抜けるといった感じがするなどの症状がでます。
膝の靭帯(じんたい)の損傷は部分断裂など靭帯(じんたい)が少し傷んだ程度なら、一時的に膝が痛むだけです。
しかし、靭帯(じんたい)が完全に切れてしまった靭帯(じんたい)断裂の場合、断裂したときに膝が激しく痛み、歩くのがやっとで、階段の上り下りや正座をすることもできなくなります。
また、時間とともに膝の関節内に血がたまり、腫れ上がる、曲げにくくなる、歩くことができなくなるなど症状がひどくなることがあります。
膝の関節の安定性や動きなどその後の生活への支障は、膝の4本の靭帯(じんたい)のうちのどの靭帯(じんたい)が損傷したかによってちがいます。
靭帯(じんたい)損傷の治療
前十字靭帯の損傷は膝に直接強い衝撃を受け、膝が不自然な方向に曲がることや膝が伸びきってからさらに引き伸ばされるような力が加わることで起こります。
前十字靭帯を損傷すると激しく痛み、膝が不安定になり、ひどい場合は膝を動かすこともできなくなります。
一方、後十字靭帯の損傷は転んだときに、膝から地面に落ちたときなどに起きます。
後十字靭帯の損傷は痛みも少なく、膝の動きにもあまり影響はなく、一般生活やスポーツにもほとんど支障がありません。
靭帯(じんたい)損傷の治療は損傷の程度、損傷してからの時間、損傷した方の年齢などで判断します。
靭帯(じんたい)の損傷の程度が軽い、靭帯(じんたい)を損傷してからあまり時間が経っていない、成長期で早期の回復が見込めるということですと、膝をギブスやサポーターなどの装具で固定する療法を中心とした保存療法を行います。
この場合、安静にしていればほぼ治ります。
手術療法が必要となるのは靭帯(じんたい)断裂、半月板などの周辺組織も損傷しているような複合損傷や1本ではなく複数の靭帯(じんたい)が損傷したなど、保存療法では膝が安定することが見込めず、ふだんの生活やスポーツなどに支障がでると考えられる場合です。
靭帯(じんたい)は完全に断裂してしまいますと自然に再生することはありません。
手術療法は膝周辺の腱を切り取って靭帯(じんたい)の代わりにする再建手術が行われます。
再建手術を行いますと膝関節を固定しながら膝のまわりの筋肉を鍛えることで日常生活や軽めのスポーツ程度なら問題なくできるようになります。
実際に再建手術までするのはプロスポーツ選手や複数の靭帯(じんたい)断裂がある場合や合併症により保存療法では歩くのも難しい方などになります。
再建手術を行ったあとは長期に渡って膝関節を固定しながら膝のまわりの筋肉を鍛えるリハビリテーションが必要になります。
しっかりリハビリテーションをしておかないと靭帯(じんたい)をまた損傷することになります。
靭帯(じんたい)の損傷は膝へ負担が長い間かかることによって起こる慢性的なケースは少なく、ほとんどがスポーツなどの急性外傷にあたる靭帯(じんたい)損傷です。
スポーツなどで起きる靭帯(じんたい)損傷は突発的なものであるため、靭帯(じんたい)損傷を予測して、靭帯(じんたい)損傷を完全に予防することは難しいのですが、いくつかの対策が考えられます。
- スポーツの前に十分準備運動やストレッチをして関節をやわらかくする
- スポーツ中の膝への負担を減らして靭帯(じんたい)の損傷の確率を下げる
- 膝以外の関節である股関節などを使った動きを取得する
- 足だけでなく腹筋や背筋、身体の中心部である体幹のインナーマッスル、つまり深層筋を強化する
などの方法が有効であると考えられます。
靭帯(じんたい)のまとめ
靭帯(じんたい)は骨と骨をつないで離れないようにしている、関節にある筋状の強靭なコラーゲンの繊維の結合組織の短い束です。
靭帯(じんたい)には関節の動かせる範囲を制限する働きもあります。
靭帯(じんたい)損傷は、靭帯(じんたい)が少し傷んだ程度なら一時的に膝が痛む程度ですが、靭帯(じんたい)が完全に切れてしまった靭帯(じんたい)断裂の場合、断裂したときに膝が激しく痛み、歩くのがやっとで、階段の上り下りや正座をすることもできなくなります。
また、時間とともに膝の関節内に血がたまり、腫れ上がる、曲げにくくなる、歩くことができなくなるなど症状がひどくなることがあります。
靭帯(じんたい)は完全に断裂してしまいますと自然に再生することはありません。
手術療法は膝周辺の腱を切り取って靭帯(じんたい)の代わりにする再建手術が行われます。
再建手術を行いますと膝関節を固定しながら膝のまわりの筋肉を鍛えることで日常生活や軽めのスポーツ程度なら問題なくできるようになります。
再建手術を行ったあとは長期に渡って膝関節を固定しながら膝のまわりの筋肉を鍛えるリハビリテーションが必要になります。
しっかりリハビリテーションをしておかないと靭帯(じんたい)をまた損傷することになります。
スポーツなどで起きる靭帯(じんたい)損傷は突発的なものであるため、靭帯(じんたい)損傷を予測して、靭帯(じんたい)損傷を完全に予防することは難しいのですが、いくつかの対策が考えられます。
- スポーツの前に十分準備運動やストレッチをして関節をやわらかくする
- スポーツ中の膝への負担を減らして靭帯(じんたい)の損傷の確率を下げる
- 膝以外の関節である股関節などを使った動きを取得する
- 足だけでなく腹筋や背筋、身体の中心部である体幹のインナーマッスル、つまり深層筋を強化する
などの方法が有効であると考えられます。
なお、健康食品やサプリメントとしてのコラーゲンを含む健康食品やサプリメントはあくまでも健康食品ですので、医薬品ではありません。
期待される効能もエビデンス(医学的根拠)が認められていません。したがって、効能を保証することはできませんのでご注意ください。
体調の悪い方、すでに疾患にかかっている方、妊婦の方、高齢者の方、児童などは摂取する前に必ず医師などの専門家にご相談ください。
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